自動車教習所に入って、実技や教科の講義を受ける前に必ず受けることになるのが、適性検査です。実際にこの適性検査というのはどういうものなのかと言うのは、これから自動車免許を取ろうとしている人にとっては大変気になるものだと思います。また、適性検査でうまく行かなかったら、何か不都合なことはあるのかどうかということもとても気になりますよね。そこで、教習所で行われる適性検査とはどういうものなのか、そして、自動車免許を取得する上でどういう影響があるのかどうかという点について、解説したいと思います。

適性検査について

自動車教習所では学科と技能を始める前に、自動車教習所に入所した人が安全な運転を行えるかどうかチェックするために「運転適性検査」を行います。この検査において質問項目に全て答えることで自分がどんな運転をするタイプなのか、どういった注意点に気をつければいいのか、などがわかるようになります。要は、自動車を安全に運転してもらうための検査だと考えておいていいと思います。特に最近ではあおり運転が大きな社会問題になっていますよね。実際に普通に社会生活を送っていれば普通の人なのに、自動車を運転すると人が変わってしまうということはよくあることです。そういうことを事前に防ぐためにも、自分がどういう運転をするタイプなのかということを、事前に知っておくということは大変有効なことです。

「警察庁方式K型」と「OD式安全テスト」

運転適性検査には「警察庁方式K型」と「OD式安全テスト」の2つがあります。警察庁方式K型の検査は全部で7つあり、検査1~6は運転行動をチェックするテストです。最後の検査7は性格を見極める回答問題となっており、検査員が口頭で問題を読み上げていくので、当てはまる方に「はい」「いいえ」で答えます。この適性検査でかかる時間は30分ほどです。警察庁方式K型では次の6つのタイプに分類されるのですが、この適性検査ではどういう点をチェックしているのかというと、行動の速さと正確さを見るものになります。例えば行動が早い人はせっかちであるとされますし、正確な人は慎重な人であると判断されます。では、6つのタイプについてご案内します。
・状況判断が遅い人
・動作は早いけど正確さに欠けている人
・神経質な傾向がある人
・気分の変わりがある人
・攻撃的な傾向がる人
・自己中心的な傾向がある人

次にOD式安全テストですが、この適性検査は1967年に開発されて現在に至るまで全国の教習所で取り組まれていて、このテストを実施することで一人ひとりの安全運転に関する以下4つの適性を診断することができるのです。
・運転機能
・健康度・成熟度
・性格特性
・運転マナー
検査内容は「警察庁方式K型」と似ていて、検査員が口頭で読み上げていく問題と、当てはまる方に「はい」「いいえ」で答えるだけの問題といった簡単なテスト内容となっています。このテストも約30分で完了します。

運転適性検査で落ちない

運転適性検査は、教習を受ける前に、自分は運転が向いているのかどうでないのかを知るための検査となります。そのため教習所に入所するための検査ではないので、よほど本人に大きな問題がない限りは、入所を断られるということはありません。

適正検査結果は2~3日後にでますので、その後この検査結果を元に自分の悪い点を把握しつつ、その点を意識しながら、どのように講習を受けるのかを検査員から指導を受けることになります。ただし、検査を受けた人の中には、障害や持病による身体条件によっては入校できない場合もありますが、補助手段を使うことで問題なくハンドル操作ができれば自動車教習所の入所は可能ですし、もし不安であれば、一度教習所に相談してみるといいと思います。